「3年働いたら受けられる」の3年は、2つの数字でできている — 介護福祉士の実務経験ルート、日数の数え方と第39回の日程
「3年経ったら受けられるんですよね」
介護福祉士のことを聞かれて、そう答える先輩は多いはずです。間違いではありません。ただ、申込の段になって「3年」の中身を数え直すと、思っていた日と違うことがあります。
理由は、試験センターの言う「実務経験3年以上」が日付ではなく2つの日数で判定されるからです。しかも第39回の申込受付は2026年9月2日で閉じました。次を狙うなら、日数の数え方を今のうちに押さえておくと、来年の夏に慌てません。
目次
「3年」は従業期間1,095日と従事日数540日
資格の一本道の記事で書いた実務経験ルートの要件は、正確にはこうです。
| 要件 | 中身 | 数え方 |
|---|---|---|
| 従業期間 1,095日以上 | 対象の施設・職種に在職した期間 | 産休・育休・病休などの休職期間を含む |
| 従事日数 540日以上 | 従業期間のうち、介護等の業務に実際に従事した日数(出勤日数) | 休暇・欠勤・出張・研修の日は含まない。1日の勤務時間は問わない |
| 実務者研修の修了 | 指定の研修を修了していること | 修了見込みでも申込可(後述) |
3つとも満たす必要があります。よくある勘違いを、試験センターのQ&Aの言い方で潰しておきます。
- パートでも対象。 「対象となる職種で雇用されていれば、非常勤(パート、アルバイト)でも対象です」。週2日勤務なら従業期間は進みますが、従事日数は出勤した日しか進みません。1,095日は3年で自動的に届く一方、540日は勤務日数次第です
- 勤務時間の長さは関係ない。 半日勤務でも出勤していれば1日。逆に、同じ日に2つの事業所で働いても1日と数えます
- 職場が変わっても合算できる。 A事業所からB施設、C施設と移っても、それぞれが対象の施設・職種なら従業期間も従事日数もすべて足せます
- 休職中も従業期間は進む。 産休・育休・病休は従業期間に含まれます。ただし従事日数には入りません
つまり週3日勤務の人は、在職3年で1,095日は満たしても、540日に届くのは出勤ベースでおよそ3年半です。先に「自分の出勤日数」を数えてください。
「主たる業務が介護」でないと数えられない
もう一つ、見落としやすいのが職種です。対象になるのは「主たる業務が介護等の業務である職員」で、看護師・准看護師・理学療法士・作業療法士・生活相談員・事務員・調理員などは対象外です。
介護と別の業務を兼務している場合は、辞令などで介護が主たる業務だと明確になっている必要があります。施設の種類も児童・障害者・高齢者・その他の4分野で細かく決まっているので、自分の職場と職種が該当するかは試験センターの「実務経験の範囲」で先に確認する話です。
申込時点で足りなくても「見込み」で受けられる
申込の時点で1,095日・540日に届いていなくても、試験実施年度の3月31日までに満たす見込みなら「実務経験見込み」として受験できます。実務者研修も、修了見込証明書で申し込んで、修了後に修了証明書をマイページから追加提出する流れです。
ただし見込みで受けた人には期限があります。第39回では、受験票の受験資格欄に「見込」とある人が必要書類を2027年4月9日までに提出しないと試験自体が無効になり、結果通知も発送されません。合格発表(3月23日)のあとに書類を出す順番なので、証明書の発行を職場に頼むタイミングを先に決めておくのが安全です。
第39回の日程と費用
| 項目 | 第39回(令和8年度) |
|---|---|
| 受験申込受付 | 2026年7月22日〜9月2日(終了) |
| 申込方法 | 試験センターのインターネット受験申し込み |
| 筆記試験 | 2027年1月31日(日) |
| 合格発表 | 2027年3月23日(火)ホームページ掲載、3月26日(金)通知発送 |
| 受験手数料 | 20,510円 |
| 見込み者の書類提出期限 | 2027年4月9日(金) |
第40回の日程はまだ公表されていません。第39回の受付が7月下旬から9月上旬だったことから逆算すると、来年の受験を考えるなら、実務経験証明書を職場に依頼するのは来年の6月頃までが目安になります。正式な日程は試験センターの発表で確認してください。
合格しても、登録しないと介護福祉士ではない
見落とされがちですが、合格は資格そのものではありません。試験センターの登録ページには、介護福祉士となるには「登録を受けなければならない」と書かれています。
| 登録に必要なもの | 金額・期間 |
|---|---|
| 登録免許税 | 9,000円(収入印紙) |
| 登録手数料 | 3,320円 |
| 提出書類 | 登録申請書、払込の証明書、戸籍関連の書類 |
| 登録証の交付 | 書類に不備がなければ1か月半程度 |
受験手数料と合わせると、受験から登録まででおよそ33,000円。初任者研修を無料で受ける記事で書いた訓練の枠と違い、ここは自己負担が前提の費用として見ておく必要があります。
いま数えておくこと
- 自分の出勤日数。 1,095日は在職3年で届くが、540日は出勤ベース。給与明細や勤怠記録で数える
- 自分の職種が対象か。 兼務なら辞令で「介護が主たる業務」と分かるか
- 実務者研修の予定。 修了見込みで申し込めるので、受験の年の秋〜冬の修了でも間に合う設計になっているが、研修の申込自体は早いほうが席がある。夜勤明けに勉強してはいけない記事で書いた「置き場所」の設計は、研修のスクーリングにもそのまま効きます
- 証明書を書いてくれる人。 実務経験証明書は職場が発行する。辞めた職場の分は、辞める前に頼んでおくほうが楽
「3年経ったら」を「1,095日と540日を数えたら」に言い換えるだけで、受験の年が1年ずれるかどうかが見えてきます。