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初任者研修の受講料、払わなくていい道がある — ハローワークの「無料の訓練」と月10万円の給付金

・ 約4分で読めます ・ 文責: まなびシフト編集部

初任者研修のスクールの料金表を見て、ブラウザを閉じたことはありませんか。

数万円から、十数万円。キャンペーン価格の横に「通常価格」が書いてあって、いつが安いのかも分からない。介護は無資格でも働き始められると資格の一本道の記事で書きましたが、「最初の一段目にお金がかかる」ことは変わりません。

ただ、その一段目を受講料なしで登る道が、ハローワークにあります。名前はハロートレーニング(公的職業訓練)。介護の分野には「介護職員初任者研修科」というコースが実際に置かれています。

目次
  1. ハロートレーニングは2種類ある
  2. 月10万円の給付金は、要件が8つ全部必要
  3. 出席8割は「当日欠勤できない」と同じ意味
  4. 辞めて通うなら、失業給付の「1か月待ち」も消える
  5. まとめ

ハロートレーニングは2種類ある

ハローワーク経由の職業訓練は、雇用保険をもらえる人向けと、もらえない人向けの2本立てです。どちらも受講料は無料で、テキスト代などは自己負担。介護の初任者研修コースは両方の枠に出ます。

公共職業訓練(離職者訓練)求職者支援訓練
主な対象雇用保険を受給している求職者雇用保険を受給できない求職者(在職中で一定収入以下の人も含む)
受講料無料(テキスト代等は自己負担)無料(テキスト代等は自己負担)
期間概ね3か月〜2年2〜6か月
訓練中の生活費雇用保険の基本手当+受講手当(日額500円・上限あり)+通所手当要件を満たせば職業訓練受講給付金(月10万円)+通所手当
入口ハローワークで職業相談→申込→選考ハローワークで求職申込→受講申込→選考→就職支援計画

厚生労働省のリーフレットが挙げるコース例は、介護福祉分野で「介護職員初任者研修科、介護職員実務者研修科など」。初任者研修だけでなく、その次の段の実務者研修も訓練コースとして存在します。

「求職者」向けとありますが、求職者支援制度のリーフレットは対象者に「一定額以下の収入のパートタイムで働きながら、正社員への転職を目指す方など」を明記しています。いま働いていても、条件次第で入口は開いています。

月10万円の給付金は、要件が8つ全部必要

雇用保険を受給できない人が受講する場合、生活費の支えになるのが職業訓練受講給付金です。月10万円に加えて、交通費にあたる通所手当が上限つきで出ます。

ただし、ここは楽観しないでください。要件をすべて満たす必要があります。 ハロトレ特設サイトの列挙をそのまま並べます。

  1. 本人の収入が月8万円以下
  2. 世帯全体の収入が月30万円以下
  3. 世帯全体の金融資産が300万円以下
  4. 現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない
  5. 訓練実施日すべてに出席する(やむを得ない理由で欠席し証明できる場合でも8割以上)
  6. 世帯の中に同時にこの給付金を受けている人がいない
  7. 過去3年以内に不正受給をしていない
  8. 過去6年以内にこの給付金を受けていない

シフト勤務の家庭でいちばん引っかかるのは2の世帯収入です。配偶者の収入も合算した世帯全体で月30万円以下。ここを超えると給付金は出ません。

ただし、給付金が出なくても訓練そのものは無料で受けられます。リーフレットにも「給付金の支給要件を満たさない場合も、無料の職業訓練を受講できます(テキスト代などは自己負担)」とあります。「給付金がもらえないなら意味がない」ではなく、「受講料がゼロになる」だけでも、スクールの料金表を閉じていた人には十分な差です。

出席8割は「当日欠勤できない」と同じ意味

もう一つ、シフト勤務者に効いてくるのが5の出席要件です。

訓練実施日は原則すべて出席。やむを得ない理由で証明できる欠席があっても、8割を下回ると給付金は止まります。夜勤明けに通う、子どもの発熱で休む、といったことが月に何度も重なると、8割は簡単に割れます。

つまり、この道を選ぶなら訓練期間中の働き方を先に整理する必要があります。夜勤明けに勉強してはいけないで書いた「配置の問題」がそのまま当てはまります。意志ではなく、通える曜日と時間帯を先に確保できるかどうかです。

辞めて通うなら、失業給付の「1か月待ち」も消える

雇用保険を受給できる人が公共職業訓練に入る場合、自己都合退職の給付制限(原則1か月)が解除される仕組みが2025年4月に入っています。詳しくは給付制限の解除の記事に書きましたが、公共職業訓練は解除の対象になる訓練の一つです。

「退職→初任者研修の訓練へ」という順番なら、受講料は無料、基本手当は待期明けから、受講手当と通所手当も乗る。これが公的訓練ルートの全体像です。

まとめ

訓練コースは地域と時期で変わります。実際にどのコースが募集中かは、厚生労働省のコース検索か、住所地のハローワークの窓口で確認してください。申込は原則として住所地を管轄するハローワークで、訓練中も毎月の職業相談が続きます。